GAG2023参加アーティスト/東春予

漫画の1コマあるいは1ページを、物語に回収される
一部分としてではなく、独立した一瞬そのものとし
て一枚の絵画に提示し保護する。連なる存在であり
ながら物語に回収されることに抗う瞬間、個々が個
々のためにあることの表現を試みている。

 

東春予 コメント
漫画の1コマあるいは1ページを一枚の絵画として
制作する、という形態で作品を制作している。

漫画のコマはその中の時間、ある一瞬をそれそのも
のとして保護する装置である。仮に、紙媒体の漫画
からある一コマを切り抜いて壁に貼れば、それはス
トーリーの構成物という位置付けから抜け出して、
単なる絵、それそのものになる。過去も未来もない
ある一点として、そのコマの中の時間は永遠に保た
れ、過去・現在・未来の時間軸から解放される。
連ねられた全ての現在がそれそのものとして同列に
保護される。連なりながらもストーリーにされるの
を抗う瞬間、個々が個々の為だけにある瞬間、その
連続として初めて成り立つ時間の経ち方を漫画の表
現形式を用いて提示している。

東春予 略歴
1995年生まれ。千葉県出身。
2018年より作家活動を始める。

個展「実験漫画」東京・京都・大阪で7度開催。
公募展「Hidden  talent  art  awards」ファイナリスト選出(ロンドン)
グループ展「A4WALL Taipei」(台北)など。

 

東春予「漫画の中の絵画(昏い喫茶店)」
ドローイング、80×67cm〔2022年〕

 

展示会場

> 柳ケ瀬画廊会場

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